快調ニューヨーク株式市場を支えるベストIT企業5社;時価総額世界4位のアマゾンの大化け

 先週末の2日、日経平均終値で2万円台回復した。2015年8月以来、約2年ぶりである。

◎ニューヨーク堅調、雇用統計もまた堅調

 前日の1日、ニューヨーク市場のダウも3カ月ぶりに史上最高値を塗り替えていた。出遅れ感著しい日本も、ニューヨークの後押しを受けてやっと2万円台の大台乗せである。

 さて日経平均をバックアップしたアメリカの株価は、2日も続伸した。2日に発表された5月の雇用統計の堅調さで利上げがいっそう確実になったことで、景気の持続性を好感した(もっと裏にはポスト・トランプの期待感があることは、5月28日付日記:「市場が歓迎するトランプ氏退陣と政権内リーク合戦でついに最高中枢のクシュナー氏がロシアゲート事件に浮上」で述べた)。

◎「雇用を」とアジるトランプ氏を嘲笑う雇用逼迫状態

 その雇用統計である。アメリカの経済統計で、マーケットが最も重視する統計だが、5月の失業率は4.3%と前月よりさらに改善した。実にITバブル末期の2001年5月以来の低水準である。

 FRB完全雇用と見るのは4.7%で、それさえも下回る。探せば必ず仕事が見つかるという完全雇用よりも超完全雇用と言うべきで、むしろ求人逼迫の状態に入りつつある。

 つまりトランプ大統領が金科玉条とするアメリカに雇用を取り戻すなど、とっくに達成されているのだ。

 したがってアメリカに雇用を取り戻すという名のもとに進められたTPP脱退、1日のパリ協定離脱も、アジテーションプロパガンダ(アジ・プロ=宣伝扇動)に過ぎない。歴史上、アジ・プロを多用し、民衆を扇動して政権を掌握し、さらにそれを体外膨張手段に使ったのは、ヒトラーとスターリニストどもなので、トランプ氏もその列に連なったことになる。

時価総額世界5位までもナスダックのIT企業が占める

 さてニューヨークの株式市場に戻ると、実は主にオールドエコノミー企業で構成される指標のダウの史上最高値更新よりずっと早くに先駆けて史上最高値を振り替えていたのは、主にIT企業で構成されるナスダック市場である。2日も、ナスダック総合株価指数は上昇し、6305.80の史上最高値を連日で更新している。

 ナスダック構成銘柄は、時価総額世界ベスト10の5位まで独占する。1位:アップル、2位:アルファベット(グーグルの持ち株会社)、3位:マイクロソフト、4位:アマゾン、5位:フェイスブックである。

 すべて新興のIT企業で、かつての1位のオールドエコノミー筆頭のエクソンモービルはやっと7位に入るに過ぎない。時価総額もアップルの半分以下である。

◎アマゾン株、20年で500倍!

 この中で注目されるのは、前にも紹介したアマゾンだ(5月18日付日記:「アマゾン株、ロケットの飛翔ような値上がりで、創業者のベゾフ氏は持ち株のたった0.2%を売っただけで1000億円! 宇宙ビジネスに投資」http://gree.jp/264303/blog/entry/1...を参照)。

 同社株は、去る30日、ついに1株1000ドルをつけた。同社がナスダック市場に新規株式公開したのは20年前の07年5月である。当時は1株2ドルにも満たなかったという。

 それが20年で1000ドル、500倍である! この時、小遣いを出して100株(当時の為替は1ドル=120円前後だった)も買っていた投資家は、2ドル×100株×120円で2万4000円程度の投資が、今は1000ドル×100株×110円(1ドル=110円で換算)1100万円にもなっている計算だ。

◎神様も見通せなかったアマゾンの大化け

 まさにアメリカン・ドリームである。この時、アマゾンに投資できた人は、将来を正しく見通せた異能の才の持ち主だったと言える(もっとも今も待ち続けているかどうかは分からないが)。

 神様と万人の投資家から尊敬される「オマハの哲人」ことウォーレン・バフェット氏は、「分からないものには投資しない」を信条としてきた。したがって氏が経営する投資会社のバークシャー・ハザウェイは、アマゾンに投資しなかった。それを今、バフェット氏は悔いているという。

 もっともそのバークシャー・ハザウェイでも時価総額は堂々の6位で、IT企業に劣後するけれどもエクソンモービルより上なのだ。バフェット氏が偉大な投資家であることは、論をまたないだろう。

昨年の今日の日記:休載